こんにちは、機械エンジニアのはくです。
本記事では、製図学習の第4ステップである「幾何公差」について解説します。
この記事を読むとできるようになること。
- 幾何公差とは何かがわかる
- 幾何公差の目的・必要性がわかる
- 幾何公差の書き方がわかる
本記事の対象読者は下記です。
- 機械設計0〜5年目の方
- CADオペレーター0〜5年目の方
- 幾何公差の使い方がわからない方
今回は少し難しい内容ですが、僕が実際に業務で教わったことをもとに、初心者の方にもなるべくわかりやすいように解説していきます。
「幾何公差って何?」「意味は知ってるけど、どこで使うのかわからない…」という方に、ぜひ読んでもらいたい内容です。
前回の記事はこちら
幾何公差とは
「幾何」という単語を辞書で検索すると、以下のように書かれています。
「幾何学」の略。物の形・大きさ・位置関係など、空間の形式的な性質を研究する、数学の一部門。
したがって、「幾何公差」とは部品の形や大きさ、位置関係を指定するための公差であると言えます。
寸法公差が、部品の「サイズ(寸法)」に対して許容される誤差の範囲なので、幾何公差は部品の「幾何(形・大きさ・位置関係)」に対して許容される誤差の範囲です。
とはいえ、言葉を聞いただけでは「寸法公差と何が違うの…?」という方も多いと思います。
そこで以下では、具体例を出しながら幾何公差の必要性について説明します。
幾何公差はどうして必要?
寸法公差が部品のサイズを指定するのに対し、幾何公差の目的は部品の形状を指定するものです。
たとえば、以下のような部品の場合、AとBの面がどれくらい平行になっているかは寸法公差では指示できません。
そこで幾何公差を使うことで、面Bは面Aに対して何mm以内で平行度を保ってくださいねと指示するわけです。
これは簡単な例ですが、幾何公差には他にも、平面度や真円度、位置度などたくさんの種類があります。
もちろん、一度にすべて覚える必要はなく、設計で使う機会があった時にその都度理解していけばOK。
次項では、幾何公差の種類と具体的な書き方を紹介します。
幾何公差の種類と書き方
さきほど言ったように、幾何公差にはたくさんの種類があります。
幾何公差の書き方は、下記ものづくりウェブとキーエンスの記事でわかりやすくがまとめられていますので、こちらで調べるのがおすすめ。
繰り返しになりますが、幾何公差は一度にすべて覚える必要はありません。
実際ぼくも完璧に覚えているわけではないですし、仕事で使うたびに上記の記事を見返しています。
何度も繰り返し復習して、使いこなせるようになりましょう。
まとめ:幾何公差を使いこなせれば重要な設計を任される
以上、製図学習の第4ステップとして「幾何公差の必要性」を解説しました。
幾何公差を使いこなせれば、設計者として一人前と言っても過言ではありません。
実際、僕はまだまだ半人前なので「使いこなせるレベル」ではないです…。
寸法公差、幾何公差を使えば、今までやらせてもらえなかったような精密な部品の設計ができるようになります。
より重要な設計を任されるようになれば、設計士としてのやりがいや楽しさも感じれるはず。
今回紹介した内容を理解して、ぜひ一人前の機械設計士を目指してください!
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