「機械設計は残業が多いって聞くけど、本当のところどうなの?」
「実際に働いている人の話が聞きたい」
あるいは、
「機械設計として働いているけど、残業が多すぎて辛い…。」
「残業を少なくするためにはどうすればいいか教えてほしい」
このような疑問や悩みにお答えします。
こんにちは。機械設計エンジニアのはくです。
2019年に機械系の大学院を卒業し、現在は製造装置メーカーで機械設計士として働いています。
今回は、「機械設計の残業時間」と「残業が多くて辛いときの対処法」を紹介します。
機械設計は残業が多く大変な職業ですが、仕事の取り組み方や考え方を変えれば、忙しいけどやりがいを持って働ける仕事だと思います。
本記事では、僕の経験を正直にお伝えするので、仕事で悩んでいる方の参考に少しでもなればうれしいです。
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ぼく(機械設計3年目)の残業時間はコレくらい
冒頭でも言いましたが、僕は2019年に大学院を卒業し、機械設計エンジニアとして働きはじめました。
現在3年目。残業時間は、平均すると月50時間くらいです。
転職サイトとかで調べると、機械設計の残業時間は月20〜30時間となっていますから、僕の残業時間は平均と比べてかなり多い方かもしれません。
ただし、この平均残業時間は結構少なめに書かれていると思います。
僕の周りや、他の会社に勤めている友人の話を聞くかぎりでも、機械設計エンジニアの残業時間は多いです。
もちろん、仕事内容や部署、役職によって差はありますが、大体40時間くらいが平均かなと思います。
僕の勤めている半導体業界は、職種問わず残業が多い業界なので、平均よりもやや多め。
僕自身の場合だと、少ない月でも40時間、多い月だと70時間のときもあります。
ちなみに…
残業時間の上限は、原則として「月45時間・年365時間」と法律で決められています。
しかしながら例外もあり、職種や働き方によって変わってきます。
厚生労働省のホームページで詳しく説明されているので、気になる方は見てみるといいかなと。
機械設計の残業が多い理由
僕が思うに、機械設計エンジニアの残業が多い理由は3つあります。
業務範囲が広すぎる
1つ目は、業務の範囲が広すぎること。
僕たち機械設計エンジニアは、本業の設計業務以外にも、仕様書の作成、サプライヤーとの打ち合わせ、部材の手配、装置のメンテナンス、スケジュール調整、新人の教育など、さまざまな業務をこなします。
中には、設計士じゃなくてもできるような仕事もありますが、機械設計はいわゆる「なんでも屋さん」なので、すべて対応しなければなりません。
必然的に、機械設計の残業時間は多くなります。
実際、僕の先輩や上司を見ていても、設計以外の業務をやっている時間の方が多いです。
昇進すればするほど、設計や出図業務(図面を書く仕事)は派遣さんに任せて、社員は全体を管理する業務を担当するようになっていきます。
純粋に設計だけをやりたいなら、正社員ではなく、派遣として働くのもアリかなと思います。
人手不足
2つ目は、人手が足りていないこと。
機械設計は業務量が多いにもかかわらず、慢性的に人手不足です。
新しい人は定期的に入ってきますが、仕事が忙しい分、辞める人も多いという状況。
僕が学生時代に働いていた、バイト先の居酒屋さんもこんな感じでした。
機械設計は比較的人気の職種です。
しかしながら、一人前になるまでには、少なくとも3〜5年以上はかかります。
僕もまだまだ半人前です。
先輩に頼らず、1人で案件のこなせるようになるまで時間がかかるので、その前に辞める人が多いと人材不足に陥ります。
納期が厳しい
3つ目は、納期が常に厳しいこと。
機械設計の業務には、必ず納期が設定されます。
具体的に言うと、「いつまでに設計が完了するか」「いつまでに製品を出荷できるか」といった期限です。
多くの場合、納期は設計者の都合よりも、お客さんや会社的な都合が優先されるため、厳しめのスケジュールで設定されます。
はじめから無理なスケジュールが組まれることもしばしば。
厳しい納期になんとか間に合わせるために、残業や休日出勤をして対応することになります。
残業が多くて辛いときの対処法
機械設計の残業が多い原因がわかったところで、上記を解決するための、僕なりの解決策をお伝えします。
具体的には以下の3つ。順番に説明しています。
他の人に仕事を振る
まず1つ目は、業務量が多いことに対する解決策。
仕事が多い分、1人でこなすには限界があるので、任せられるものは任せた方がいいです。
1人ですべて抱え込むと、納期に間に合わなかったり、ミスが増えたりして、結果的に良くない状況につながります。
具体的には、出図業務や書類作成といった、「自分じゃなくてもできる仕事」を後輩や派遣さんに振るのがいいでしょう。
設計やお客さんとの会議のように、自分にしかできない仕事は自分でやる必要があります。
しかしながら、「誰でもできるけど、自分は時間がなくてできない仕事」は、自分でやる必要はありません。
派遣さんやアシスタントさんがいれば、その人たちにお願いした方が効率的。
その分、スキルや経験が必要な仕事に、自分の時間を使えます。
ただし、やってくれるのが当たり前みたいな状況になると、職場の雰囲気的にはあまり良くないです。
あくまでも、「本来は自分の仕事だけど、時間がないから手伝ってもらってる」という意識が大切かと。
部署異動・転職をする
2つ目は、人手不足に対する解決策。
他の人に仕事を依頼したいけど、そもそも人がいない職場の場合は、部署異動か転職をした方がいいです。
経験がない人だと、部署異動や転職って重く考えがちですが、そこまで深刻な話ではありません。
僕の会社でも、定期的に派遣さんが辞めたり、社員の人が異動したりしますが、割とすぐに変わりの人が入ってきます。
1ヶ月くらいしたら、みんないつも通り働いているので、あまり影響はありません。
僕自身も、社会人2年目のときに面談して部署異動をしています。
理由は仕事内容だけでなく、人付き合い的なものもありましたが。
とにかく、異動したら仕事内容や人間環境が変わってかなり働きやすくなりました。
残業が辛い人だけでなく、職場が合わない人にとっても、部署異動や転職はおすすめです。
優先順位をつける
3つ目は、納期が厳しいことに対する解決策。
これについては、優先順位をつけて対処していくしかないかなと思います。
当たり前の方法かもしれないですが、コレができてる人って意外と少ないです。
ここで、優先順位というのは、仕事の重要度ではなくスケジュールの話です。
具体的には、
- いつまでに完了させなければいけないか(納期)
- 完了させるのにどれくらいかかるか(工数)
を見積もって、優先度の高いものから取り組んでいくのがいいでしょう。
僕自身も、最初は言われた仕事から順番に取り組んでいましたが、最近はきちんとスケジュール管理をするように意識しています。
慣れるまでは面倒ですが、最初にスケジュールを確認しておいた方が、後々ラクです。
まとめ:楽して稼げる仕事なんてない
以上、機械設計の残業時間と残業が多くて辛いときの対処法を紹介しました。
僕自身の実体験から紹介しているので、結構参考になるんじゃないかなと思います。
機械設計に限らず、「残業が多くて辛い」と悩んでいる方の参考に、少しでもなればうれしいです。
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